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魅惑の「チーム高橋」。慶彦に由伸、
直樹&一三、現役も礼ら豪華投手陣。 

text by

広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byNaoya Sanuki(L)/Hideki Sugiyama(R)

posted2020/05/14 08:00

魅惑の「チーム高橋」。慶彦に由伸、直樹&一三、現役も礼ら豪華投手陣。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki(L)/Hideki Sugiyama(R)

日本球界に脈々と受け継がれるサブマリン高橋礼(左)と天才打者・高橋由伸。この苗字もまた多士済々だ。

直樹&一三、重行に尚成も。

 一軍でプレーした「高橋」は「鈴木」と同じ60人だが、このうち投手は鈴木が22人に対し、て高橋は38人もいる。こうなると当然、捨てがたい投手も多いのだが、ここは厳選せざるを得ない。

<投手陣>

高橋直樹(先発1968-1986)
493試合169勝158敗13セーブ
2872.2回 防御率3.32

 東映・日拓・日本ハム、広島、西武、巨人で投げた右腕。高く上げた右腕から美しいサイドスローで鋭い変化球を投げた。髭と眼鏡がトレードマークで、抜群の制球力で知られた。

高橋一三(先発1965-1983)
595試合167勝132敗12セーブ
2778回 防御率3.18

 巨人の左腕エースで、「衣文掛け」と言われた広い肩幅をゆするようなダイナミックなフォームが特徴だった。持ち球は剛速球とカーブ、シュート。1975年オフに張本勲とのトレードで、富田勝とともに日本ハムの一因となると、高橋直樹とともに「両高橋」でチームを引っ張った。

高橋重行(先発1962-1980)
581試合121勝135敗8セーブ
2295回 防御率3.41

 巨人V9時代に、大洋ひと筋で投げた右腕で、1964年セ・リーグ新人王に輝いた実績を持つ。183cmと当時としては大柄だったが「ハエがとまるような」と表現されたスローボールが持ち味で、強打者たちをほんろう。特に阪神打線に強かった。

高橋尚成(先発・救援2000-2015)
261試合79勝73敗15セーブ
1348.1回 防御率3.79

 巨人同僚の高橋由伸と誕生日が1日違いの左腕。主として先発で79勝を挙げたのち、MLBでは中継ぎを中心にして活躍。多彩な変化球が売りだった。日本復帰後はDeNAでも投げた。

甲子園優勝の光成にサブマリン礼。

 ここで2人、現役投手を期待込みでピックアップしよう。

高橋光成(先発2015-)
61試合24勝24敗0セーブ
345回 防御率4.25

 夏の甲子園で初出場初優勝した前橋育英のエース。ドラフト1位で西武に入団し、2019年初めて10勝に到達した。14与死球はいただけない数字だったが、今後はエースとしての期待が高まるだろう。

高橋礼(先発2018-)
35試合12勝7敗0セーブ
173回 防御率3.28

 専修大からドラフト2位でソフトバンクに入団。日本野球の伝統を受け継ぐ美しいサブマリンで、2019年には12勝をマークした。プレミア12でも活躍した。

【次ページ】 カープ→MLBの建に善正、聡文。

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