酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
イチローや誠也に尚典、草魂啓示!
「鈴木」ベストナインが超強そう。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNaoya Sanuki
posted2020/05/12 11:40
「鈴木」姓が誇る左右の名バッター、イチロー(左)と鈴木誠也。日本で最も多い名字の1つだけに、彼ら以外にも一流選手がズラリ!
エースは啓示、孝政は救援もOK。
続いて投手陣も見てみよう。こちらも錚々たる顔ぶれがそろっている。
<投手>
鈴木啓示(先発1966-1985)
703試合317勝238敗2セーブ
4600.1回 防御率3.11
左腕では400勝の金田正一に次ぐ勝ち星を挙げた。ドラフトで入団した投手としては最多勝で、近鉄の絶対的なエースだった。キャッチフレーズは「草魂」。当初は剛速球が売りだったが、西本幸雄監督になってからは制球力も向上して円熟味のある投手に変貌した。340完投は歴代3位。大エースと言ってよいだろう。
鈴木孝政(先発・救援1973-1989)
586試合124勝94敗96セーブ
1788.1回 防御率3.49
中日の快速右腕で、ホップする速球が魅力だった。デビュー当初は星野仙一の後継クローザーとして3年連続最多セーブ。以後も救援投手として活躍するが、30歳前後から先発に転向した。
王に756号を献上した投手は実力派。
鈴木康二朗(先発・救援1973-1986)
414試合81勝54敗52セーブ
1364.2回 防御率3.68
ヤクルト時代、王貞治に756号本塁打を打たれた投手として球史に名を刻んでしまった長身右腕。その印象の一方で、近鉄ではクローザーとして最多セーブ2回の実績を残している。
鈴木隆(先発1958-1968)
519試合81勝102敗
1625.2回 防御率3.20
大洋、東京で活躍した先発左腕。王貞治に対して85打数21安打、打率.247と強かった。ただし強かったのは“二本足時代”の王。一本足になってからは6本塁打を浴びている。
K-鈴木(先発2018-)
23試合4勝6敗0セーブ
109.2回 防御率4.60
現役では昨年オリックスで4勝を挙げたK-鈴木(鈴木康平)を、期待含みでローテの5番手に挙げておこう。NPBでは5勝だったが、MLBで16勝したマック鈴木(鈴木誠)をローテーションに加えることも考えられる。