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マンUの惨状を見て思い出す6人。
ファギーの雛鳥たちがいれば……。
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2020/05/12 11:00
ファーガソン監督のもとで育まれたベッカム(右端)やギグス(左から3人目)らの雛鳥たち。彼らこそ“赤い悪魔”復権に必要な存在のはずだが……。
現マンUに関わるのはバットだけ。
現在、ベッカムはユナイテッドに一切タッチしていない。ギグスはウェールズ代表を率い、P・ネビルはイングランド女子代表監督だ。そしてスコールズとG・ネビルはメディアの仕事に従事している。
唯一バットだけが、アカデミー部門の責任者としてユナイテッドに残っている。
せっかくの人材が有効活用できていない。彼ら6人の経験を役立てるプランはないものだろうか。
バイエルン・ミュンヘンでは、カールハインツ・ルンメニゲが社長としてらつ腕をふるっている。近い将来、バルセロナではシャビが監督に就任し、イニエスタもコーチングスタッフに加わる公算が大きい。
ユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャール監督は、ベッカム世代のような影響力はない。“ファギーズ・フレッジリングス”がトップチームの監督やコーチ、あるいは下部組織のスタッフやスカウトとして参画できないものだろうか。
同世代に6人もの名手が産まれた奇跡を重んじず、彼らの大半がユナイテッドと距離を置く現状は悲しすぎる。
名門の歴史は、名門を知る者によって受け継がれていく……。