バスケットボールPRESSBACK NUMBER
NBAスカウトから見た渡邊雄太。
忖度なしの評価、来季の動向は?
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byGetty Images
posted2020/05/08 11:40
依然としてリーグ再開の見通しが立たないNBA。2ウェイ契約の最終年を迎える渡邊雄太は岐路に立たされている。
来季はGリーグか、他チームか。
渡邊がグリズリーズと結んだ2ウェイ契約は今季で満了。グリズリーズのロースターの大半が埋まっており、本契約への昇格も難しいことを考慮すれば、来季はGリーグ契約か、他チームでプレーする可能性が高そうだ。
移籍先の候補はほとんど推測に過ぎないが、日本マーケットに力を入れているウィザーズ、多くの日本人選手を傘下に受け入れてきたマーベリックス、楽天とスポンサー契約を結んでいるウォリアーズ 、あるいは2018年のサマーリーグで渡邊が好印象を残したネッツなどが関係者の間で挙げられている。
どこのチームに行くことになろうと、来季はまずはGリーグでスタートする公算が高い。そこで自分の力をアピールし、課題を克服したことを示していかなければならない。容易な道ではないが、Gリーグ契約だとすれば、シーズン中はすべてのNBAチームに昇格が可能なだけに、グリズリーズ以外の選択肢がなかったこの2年間よりもチャンスはあるとも考えられる。
カレッジ時代から1年ごとに確実に力をつけた渡邊は、プロでも1〜2年目の間に明白な成長を誇示した。来季は真の勝負であり、崖っぷちの3年目。ベテランスカウトをも驚かせるようなプレーで、今度こそNBAへの定着を期待したいところだ。