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昨年は安田でアーモンドアイ撃破。
インディチャンプはマイルで輝く。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2020/04/24 07:00

昨年は安田でアーモンドアイ撃破。インディチャンプはマイルで輝く。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

インディチャンプが連覇を狙う安田記念にはアーモンドアイ、グランアレグリア、ダノンキングリーなど豪華メンバーが集う予定だ。

福永が語った安田記念の勝因。

“祐一君”と言われたのは手綱を取った福永祐一騎手。彼は言った。

「アーモンドアイだけでなく、前年の優勝馬(モズアスコット)や2着のアエロリットら強いGI馬達が相手でしたけど、馬の状態は良かったので、自分がしっかり乗れればチャンスはあると思っていました」

 ゲートの中で多少うるさかった時は心配したそうだが、前扉が開くと上々のスタートを切れたと続けた。

「スタートは互角に出てくれたので少しうながしたら良い位置をとれました。道中は折り合ってくれたし、後は仕掛けどころだけ気をつけました」

 あまり早目に先頭に立つと遊んでしまう面がある。かといって待ち過ぎれば届かなくなる。だから仕掛けどころを注意した。その結果、ドンピシャなタイミングで逃げるアエロリットをかわして先頭に立つと、アーモンドアイの猛追も抑え、そのまま先頭でゴールラインを切ったのだ。

マイルCSも勝利して“春秋制覇”。

 その後、ひと息入れたインディチャンプは秋初戦を毎日王冠(GII)とした。道中は2番手を追走したが逃げるアエロリットを捉まえられないでいるうちにダノンキングリーの豪脚にもかわされ3着に敗れてしまった。

 しかし、ここをひと叩きされた事で良化。続くマイルチャンピオンシップ(GI)はダノンプレミアムやダノンキングリーを相手にせず、好位から堂々と抜け出し、マイルGI春秋制覇を成し遂げた。

「責任を果たせて良かったです」

 当時そう口を開いたのは騎乗した池添謙一騎手。福永騎手が騎乗停止中という事で急きょお鉢がまわってきた。調教にこそ騎乗したもののレースで乗るのはこの時が初めて。しかし、さすがは何度も大仕事をやってのけてきた三冠ジョッキー。ここでもきっちりと答えを出してみせた。

「スタートを五分に切れて、斜め前のダノンプレミアム(1番人気)を見ながらレースを進める事が出来ました。後はリズム良くというのを考えて乗ったところ、直線を向いてからも充分に手応えがありました。抜け出すとソラを使うと聞いていたのでそれだけ注意して、最後は一気に抜け出すようにしました」

【次ページ】 中山記念は重めで4着も前向き。

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