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石川、柳田、西田をトスで操る。
関田誠大が味わった「楽しい」時間。 

text by

市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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photograph byBlazers sports club

posted2020/04/22 11:40

石川、柳田、西田をトスで操る。関田誠大が味わった「楽しい」時間。<Number Web> photograph by Blazers sports club

移籍2シーズン目を終えた関田。自宅待機中の現在は室内でのトレーニングに励んでいる。

相手の分析を上回るクイックを。

 関田がクイックを効果的に使うセッターであることは、各対戦相手は分析済みだ。コミットブロックという、特定のアタッカーの動きに合わせて跳ぶブロックをクイックに対して多用され、そのために意識し過ぎて苦戦する試合もあった。

 ただし、関田らしいインサイドワークがチームに与えた影響は大きかった。関田が得意とし、相手がマークしてくるクイックを囮にして、パイプ攻撃を使う機会が増えた結果、チームメートの千々木駿介は65.6%という圧倒的な数字で、バックアタック決定率リーグ1位に輝いた。その一方で「ブロックが来ても決められるクイックを完成させたい」(関田)と、クイックへのトスやアタッカーのスキルを上げる手助けをすることも自身の課題だととらえている。

 次回のVリーグの開幕も見えていない状況ではあるが、気持ちは前向きだと話す。

「今はとにかくコンディションを整えて、痛いところをなくす。それを徹底的に、自分を追い込んでやります。そしてボールを使った練習ができるようになったら、トスやその他のプレーの精度を上げていきたいですね」

 ワールドカップで味わった、「アタッカーを生かす楽しさ」をもう一度体感するために、関田は静かに事態が収束するのを待っている。

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