プロ野球PRESSBACK NUMBER
ついにプロ野球人が立ち上がった!
新型コロナ禍の大規模寄付活動開始。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byMari Okada
posted2020/04/17 18:00
「自分もスポーツを通して社会貢献したい」という思いから、さまざまな慈善活動を展開している岡田真理。
最初はどこに寄付すればいいのか分からなかった。
3月にじわじわと感染者が増えるなか、岡田は民間の支援先を探し求めていた。
「野球選手達の『何か(支援を)したい』と言う声が直接的、間接的に聞こえてきていました。でも、コロナウイルスの感染症防止のためって、どこに寄付すればいいのか分からなかったんですよ」
もどかしい思いを抱えてる矢先、4月3日、公益財団法人日本財団が、軽症者受け入れのため、船の科学館の敷地内(東京)に約1200床、つくば研究所跡地(茨城県)に約9000床を設置することを発表した。
その一報を見て、岡田は支援する方向性を考えた。
「マスクや防護服が不足していることで最前線で医療に関わる人たちの安全が確約されていなければ、医療施設が活かされないはず」
同日の午後に、「READYFOR」の中で医療機関向けの支援を主とする当基金(「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」)が立ち上がったことを岡田は知る。
集まった寄付金は新型コロナウイルスの最前線で対応する医療機関等への支援、必要物資・医療用防護具・医療器具などの支援活動、子どもたち等への支援活動、研究・開発などに助成される。
まさに岡田の思いに、どストライクだった。
「この取り組みをプロ野球選手会に提案しよう」
ざっくりと寄付金の流れを説明すると――国内最大級のクラウドファンディングサービスである「READYFOR」にて当基金の寄付を集める。
集まった寄付金をREADYFOR株式会社と東京コミュニティー財団が運営する助成制度を活用し、必要なところに助成金として給付する。助成先は、各分野からの学者らが集う有志の会「新型コロナウイルス感染症対策専門家チーム」の意見も踏まえて決定する、という仕組みである。
有識者からの意見をふまえた上で、岡田は決めた。
「支援したいという選手たちの思いを形にするために、この取り組みをプロ野球選手会に提案しよう」