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桜花賞の注目は2歳女王+武豊。
レシステンシアはキタサンの再来?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2020/04/11 19:00
阪神JFでは圧倒的な勝利を飾ったレシステンシア。同じ阪神の1600mで無敵の強さを発揮するか。
鞍上はデビュー戦以来の武豊。
年明け初戦の前走チューリップ賞は、3ハロン通過35秒1というスローに落として溜め逃げをしたところ、直線で伸びを欠いて3着に敗れた。4コーナーを逆手前で走る場面があったり、直線で何度か手前を替えたりするなどしていたが、それは阪神ジュベナイルフィリーズでも見られたこと。
管理する松下調教師は、「調教の感じからは、溜めたら伸びると思っていたのですが、案外でした。阪神ジュベナイルフィリーズのように後続に脚を使わせるレースになればと思っています」とコメントしている。
2戦目のファンタジーステークスから前走までは北村友一が騎乗していたが、今回は、新馬戦を勝たせた武豊に手綱が戻る。桜花賞史上最多の5勝を挙げている武が、キタサンブラックのように、後続に脚を使わせるハイペースの逃げを武器とする馬に乗るのだから、楽しみがひろがる。
上3頭の信頼度は高い。
水曜日の追い切りでは栗東坂路コースの一番時計となる49秒5を楽に叩き出すなど、絶好の状態だ。前走を叩いた上積みは大きい。
平成最初の桜花賞をシャダイカグラで制した名手が、令和最初の桜花賞をレシステンシアで制するか。2歳女王が桜花賞を制したのは2010年のアパパネまで遡るが、10年ぶりの偉業達成は、十分にあり得る。
レシステンシアが3着だったチューリップ賞を勝ったマルターズディオサ(父キズナ、美浦・手塚貴久厩舎)は、阪神ジュベナイルフィリーズで2着。チューリップ賞2着のクラヴァシュドール(父ハーツクライ、栗東・中内田充正厩舎)は阪神ジュベナイルフィリーズで3着だった。
このように、異なるレースで同じ顔ぶれが上位を占めるときは、信頼度が高いと見ていい。
桜花賞も、これら3頭を中心に争われることになるだろう。ということで、印を。
◎レシステンシア
○クラヴァシュドール
▲マルターズディオサ