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投打で球宴出場、軽妙洒脱な解説。
関根潤三の近鉄愛と江戸っ子ぶり。 

text by

広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News

posted2020/04/11 09:00

投打で球宴出場、軽妙洒脱な解説。関根潤三の近鉄愛と江戸っ子ぶり。<Number Web> photograph by Kyodo News

半世紀以上前の成績とはいえ、規定投球回数と規定打撃を6回ずつクリア。関根潤三はNPB史に残る選手なのだ。

勝利以外の魅力を提示した野球人。

 それだけに、ガツガツ勝利を追い求めるタイプではなかった。監督としては大洋、ヤクルトで6シーズン采配を振ったが、3位が1度。あとはBクラスだった。

 しかし関根潤三は、野球の「勝利以外の魅力」を我々に味わわせてくれた得難い野球人だった。

『一勝二敗の勝者論』、『野球ができてありがとう』、『いいかげんがちょうどいい』その著書のタイトルに、彼の人となりがにじみ出ている。

 関根潤三の死で、大正生まれの殿堂入り野球人は、1学年上の杉下茂だけになった。

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