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ペレ、メッシ、ロナウドを滅多切り!
マラドーナ、10大舌禍事件を検証。
text by
ジャンマリー・ラノエJean-Marie Lanoe
photograph byL'Equipe
posted2020/04/07 11:40
長年比較され続け、ペレに対して怒り、悲しみ、そして時には病床のペレを応援したマラドーナ。
メッシに欠けているのは代表での実績である。
(4)リオネル・メッシについて
「メッシは素晴らしい選手だがものごとを分かっていない。監督や他のチームメイトと語る前に彼はプレイステーションでプレーをして、それからピッチに立って自分がリーダーになることを求めている。
クリスティアーノ(ロナウド)とともに世界最高の選手であるのは間違いないが、試合前に(緊張から)20回もトイレに行く選手にリーダーを託すことなどできない」
メッシに欠けているのは代表での実績である。獲得したタイトルは2008年北京五輪の金メダルのみ。一昨年のワールドカップでも、ほとんど目立つことはなかった。
マラドーナがメキシコのテレビ番組『ザ・ラスト・ワード・メキシコ』で批判するのはメッシのカリスマ性の欠如である。その点については、彼が間違っているとは言えないようだが……。
W杯で爆発したメディアへの悪口。
(5)アルゼンチンのメディアについて
「今日は選手たちや観衆、その他の皆さんにこころから感謝したい。あなた方メディアはいつも僕を……(暴言のため以下略)。メディアは僕らのことを決して信用しないし、いつも僕をさんざんこき下ろしているだろう。今日、僕らが予選を突破できたのは誰のおかげでもなく、まぎれもなく僕らの力だったんだ」
2010年ワールドカップ予選でメディアの好意的なサポートを得られなかったマラドーナ(当時アルゼンチン代表監督)は、予選突破が決まった後、心の奥底に鬱積させていた感情を一気に爆発させたのだった。
そのコメントはFIFAの逆鱗にも触れたが、処分は寛大でわずか2カ月間の出場停止であった。FIFAにとっても、マラドーナ抜きのワールドカップなど考えられないのだった。