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首里城再建の大会は流れたけど……。
上原彩子ら沖縄女子プロの心意気!
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2020/03/17 11:30
首里城再建のチャリティ大会を企画した上原彩子。スポーツ選手の慈善活動の本場アメリカでプレーしてきた経験も役に立ったかと。
「沖縄県人だったら、全員、声をかけようと」
まず最初に、当時の上原自身の次戦「伊藤園レディースゴルフトーナメント(11月中旬開催)」の出場者名簿を調べた。
さっそく比嘉真美子、新垣比菜、大城さつき、という同郷出身3名の名前を見つけることができた。
「沖縄県人だったら、全員、声をかけようと思いました」
上原は同大会が始まると、ゴルフ場でその3人を順々に探し出し「一緒にやらないか」と声をかけた。また同大会に不出場だった宮里美香には電話して「一緒にやろう」と誘った。
声をかけられた全員がすぐに協力することを決めた。
比嘉真美子が当時を振り返る。
「沖縄のシンボルであった首里城が本当に跡形もなく焼け落ちてしまって、ただただ『もう一回、沖縄のみんなの力でまた取り戻したい!』という気持ちが強かったです」
選手自らが動いて企画・運営まで。
それから、各々の選手が知り合いの選手に声をかけた。
新垣比菜、上原彩子、上原美希、大城さつき、大城美南海、金井智子、川満陽香理、比嘉真美子、宮里美香、諸見里しのぶ、山口春歌、山里愛、山城奈々、与那嶺未来(50音順)……そしてついに、総勢14名の沖縄県の女子プロゴルファーで「首里城再建応援チャリティゴルフコンペ」が開催できるまでこぎ着けた。
このイベントを仕切ってくれるエージェントはいない。選手達が自ら事務局を立ち上げ、企画し、準備を進めていったという――LINEグループを作り、みんなで連絡を取り合って「こんなのどうかな」とアイデアを出し合った。
コンペの会場として「南山カントリークラブ」に打診した。
沖縄のジュニアの登竜門というべきジュニア大会が開催され、みんなお世話になった所縁のあるゴルフ場である。