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首里城再建の大会は流れたけど……。
上原彩子ら沖縄女子プロの心意気!
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2020/03/17 11:30
首里城再建のチャリティ大会を企画した上原彩子。スポーツ選手の慈善活動の本場アメリカでプレーしてきた経験も役に立ったかと。
「みんなの安全面を考えたら中止しかないよね」
「開催するのか、中止するべきか……」
2月中旬に上原を含む4人が集まってミーティングをした。
ミーティングに参加できなかった選手は、事前にLINEで各々の考えを伝えた。
「もし開催するなら、ゲートでの体温確認やゴルフ場内の消毒の準備など必要でしょうが、運営する選手や関係者には、そういう医療の専門知識がないので、みんなの安全面を考えたら中止しかないよね」とミーティングの結果、チャリティコンペ中止という決断を下す。
ちょうどその頃に、沖縄で初の感染者が確認されたことや国や県の医師会から大規模なイベントの自粛要請があったことも中止の決め手となった。
「沖縄出身のプロの心がひとつになって……」
中止を決めたミーティングでは、参加申込者にプレゼントを贈ることを決めた。全ての参加申込者に14選手全員の直筆サインが書かれた色紙を贈ることにした。そして、今回は事前にゴルフのプレー代、食事代、そして、チャリティ金を振り込んでもらっていたので、参加申込者1人ひとりに連絡をして「プレー代と食事代を返金するが、チャリティ金を返金するかしないか」選んでもらったという。
チャリティ金を提供してくれる方には、全選手の直筆サインの他にチャリティで集まったお礼の品も贈ることにした。
「(ミーティングで)色んな方達が関わって商品を提供してくれたので、それをプレゼントとしてお送りして参加者に喜んでもらえたら良いなという結論に落ち着いた感じです
結局、上原にとって初の試みは、実現しなかった。
また、関わった14選手の予定が今後合うかどうか分からないため、この大会を延期として開催するかは現時点では未定である。だが、行動したことに価値があったと上原は感じている。
「沖縄出身のプロの心がひとつになって、みんなで話し合いをして、動けたっていうことは、良かったと思います」