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大迫傑が貫いた最強の「自分目線」。
日本記録を生んだのはブレない心。 

text by

佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byNanae Suzuki

posted2020/03/02 11:50

大迫傑が貫いた最強の「自分目線」。日本記録を生んだのはブレない心。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大迫傑の記録を破ったのは、やはり大迫傑自身だった。彼には独走がよく似合う。

ライバルを意識するより、自分の走り。

 瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「今回、井上選手がいなかったら日本記録はなかったと思う。大迫選手は井上選手に感謝しなければならない」とコメントしていたが、きっと大迫は井上をさほど意識していなかっただろう。

 大迫は、いつも「自分目線」でレースを展開する。

 ライバルを気にせず、常に自分が一番で走れるように集中しているのだ。それを追求した結果が今回の日本記録になった。そのブレない気持ちの強さとレースと、自分をコントロールできる能力が2度も日本記録を塗り替えた大迫の強さの本質だと思う。

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