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韓国で17勝、サンチェスの実力は?
巨人の先発投手“苦しい台所事情”。

posted2020/01/31 18:00

 
韓国で17勝、サンチェスの実力は?巨人の先発投手“苦しい台所事情”。<Number Web> photograph by KYODO

巨人の入団記者会見を終え、グータッチポーズを取る(左から)チアゴ・ビエイラ投手、ヘラルド・パーラ外野手、原辰徳監督、エンジェル・サンチェス投手。

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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KYODO

 宮崎春季キャンプから2020年のスタートを切る巨人。

 野手陣ではレギュラーが空白のままの二塁のポジション争いが最大の焦点と言われるが、その一方で連覇と日本一奪回という最大目標のカギを握るのが投手陣の再編であることは言うまでもない。

 特に昨年の勝ち頭で15勝した山口俊投手がメジャー移籍した先発投手陣の再編は、最重要課題となる。そこで首脳陣がローテーション入りを期待するのが、新加入のエンジェル・サンチェス投手だ。

昨季、韓国プロ野球で17勝。

 サンチェスは昨シーズン、韓国プロ野球(KBO)のSKワイバーンズで17勝を挙げて一躍、脚光を浴びた右腕だ。

 オフにはMLBのチームも参戦した争奪戦が繰り広げられたが、メジャーのオファーが中継ぎでの起用だったために、先発希望の本人の意向と合致した巨人が、年俸3億4000万円で獲得にこぎつけたという背景があった。

 150kmを越える真っ直ぐに130km台のパワーカーブとフォーク、チェンジアップにカットボールなど変化球も多彩で、最大の売りは昨年の被本塁打がわずかに2本という数字だ。

 この数字の背景にはもちろん真っ直ぐとカットボールの威力もあるが、もう一つには制球力の高さがある。それがNPBでの成功への期待を膨らませる、一番大きな要素となるはずである。

 実は過去にもKBOからNPBに移籍した韓国人以外の投手は何人かいた。その中ではソフトバンクでローテーションの軸として活躍するリック・バンデンハーク投手のように成功した投手と、韓国ではそこそこの成績を収めながら日本の野球にフィットできずに去っていった失敗例と、2つのモデルケースがあるのも事実だ。

【次ページ】 制球力の目安とされるK/BBの比較。

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