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三好康児、ベルギーでの競争と五輪。
「のんびりしている時間なんてない」
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph byBelga Image/AFLO
posted2020/01/23 19:00
9月26日のカップ戦では2ゴールを挙げる活躍を見せた三好康児。今年はクラブでの競争そして東京五輪と、勝負の1年となる。
出ても、出なくても、金メダル。
それは今年開催される東京五輪にしてもそうだ。本大会に出場できる選手枠は18人。その枠を手にすることが簡単ではないとわかっているからこそ、常に危機感を持っている。それに「出たいのはもちろんだけど、金メダルが取りたい」と目標を高く設定したことで、そこに向けてやらなければいけないことが多いことも理解している。
「もちろんオリンピックなので、選ばれる、選ばれないがある。そこに危機感は常に持っているけど、でも一番大事なのはチームとしてオリンピックで金メダルを取ること。そこに向けて全員が同じ意識を持ってやっていかないといけないし、金メダルを取るための活動を常にしないといけない。メンバーが決まってからでは遅い。自分が選ばれても、選ばれなくても、常に金メダルを取れるための活動をしていければと思っている」
クラブと五輪。その両方で成功を収めるために、いま、三好はベルギーの地で自身を磨いている。
1つ結果を残したからといって何かが変わるわけではない。それを継続させないとダメだと言い続けてきたからこそ、今がある。様々なクラブを渡り歩いてきたのもそのためで、一つのクラブで結果を残しても他のクラブでも結果を残せなければ、自分の力を証明できたとは言えない。様々な場所でいろいろな刺激を受けながら、さらなる高みを目指しているのだ。
「満足することはサッカーをやり続けているうちはないと思う」と言い切る男は、残りのシーズンに向けて強い意志を持って挑むことを宣言した。
「ここからは結果を出すための勝負の時期にしたい。自分の中でギアを上げてやっていく。それが自ずとオリンピックにつながっていくと思っている」
東京五輪まで残り6カ月。自分の力で出場枠を勝ち取り、チームを金メダルに導くために。三好はチームでしっかりと結果を残すことで、困難なミッションを成し遂げようとしている。