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松田宣浩のグアム自主トレに密着!
「走る量は年々、増やしてますね」
posted2020/01/20 11:50
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Daiki Tanaka
お正月を過ぎて、プロ野球界は一斉に自主トレシーズンに入った。
2月に春季キャンプが始まるまでの、シーズンを左右するとも言われる1月を、どのように使うのか……長くプロ野球を取材していると、シーズンで活躍する選手はこの「自主トレ期間」を充実させているように思う。
今年も例年通り、1月前半はグアムで自主トレを行う選手たちを見てきた。日本から4時間ほどで南国の地に着くという場所柄、グアムは沖縄などに次いで、今やプロ野球の自主トレでは定番の地になっている。
今年、特に印象に残ったのは、福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩の自主トレだった。
若手時代は松中の自主トレに入門。
いつもはホークスの若手を数人連れてのグアム自主トレだったが、今年はチームメイトの牧原大成、水谷瞬に加えて、横浜DeNAベイスターズの宮崎敏郎、嶺井博希、佐野恵太、埼玉西武ライオンズの山田遥楓、オリックス・バファローズの頓宮裕真と実に他球団を含む7選手が松田のもとに集結したのだ。
松田は若手時代に、平成唯一の三冠王である松中信彦氏のグアム自主トレに入門し、プロ野球界でもとにかく「厳しく、激しく、辛い」と言われる追い込みトレーニングを経験してきた。そして、松田は常勝ホークスで定位置を確保し、36歳の昨シーズンもレギュラーとして活躍。不動の地位を築いてきた。
しかし、5月に37歳を迎える今年の松田は練習量を落とすどころか、昨年よりも一昨年よりも、「厳しく、激しく、辛い」グアム自主トレに臨んでいたのだ。
「走る量は年々、増えてますね。増やしてますね。これで1年が決まりますから」
松田がランニングの量を決め、トレーナー陣と綿密に連携を取り、走る時間や長さ、種類を考えていく。自分だけではなく、若手のランニング内容まですべて松田が決めているのだ。