Jをめぐる冒険BACK NUMBER
アジア早期敗退を招いた甘い姿勢。
浴びた批判はJで見返すしかない。
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byJFA/AFLO
posted2020/01/17 18:00
横内昭展コーチとコミュニケーションを取る森保監督。熱くチームを引っ張る姿勢を見たいというファンも多いはずである。
杉岡、相馬がこぼした悔しさ。
「今回の23人は本当にすごく悔しい思いをしたし、今は見たくなくてもネットを見る世代。批判の声がすごくあって、それを見なかった選手はいない。そういう悔しい思いを伝えなきゃいけないし、この失敗を繰り返してはいけない」
カタール戦でキャプテンマークを巻いた杉岡大暉が思いを吐露すると、シリアとの第2戦でゴールを決めた相馬勇紀もチームメイトとの話し合いの内容を明かした。
「今回みんなで話し合ったのは、この先違うメンバーが集まったとき、今回の経験がなくなっちゃうんじゃなく、ここから五輪に向けてチームを作っていく中で、メンバーが変わってもこの経験を共有できるようにしようと。そこをしっかりやっていきたい」
次のU-23代表の活動は3月の南アフリカ戦、コートジボワール戦。この2試合はインターナショナルマッチウイーク中のため、森保監督は「11月の活動(コロンビア戦)のような形にしたい」と、久保建英や堂安律といった海外組を多く招集する意向を明かした。
「東京五輪へのサバイバル」と位置づけられた今大会でグループステージ惨敗を喫した今回のメンバーの多くは、もしかすると、3月の活動では海外組によって弾き出されてしまうかもしれない。
だが、杉岡の、相馬の言葉を聞くと、今回のメンバーの逆襲に期待せずにはいられない。
南アフリカ戦、コートジボワール戦でチャンスをもらえるかどうかは2月21日に開幕するJリーグでのパフォーマンスに懸かっている。そこで森保監督に認めさせることができるか。
今回のメンバーの所属クラブでのプレーに、熱い視線を注ぎたいと思う。