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リバプールでの出場試合、得点……。
南野拓実、どれほどの数字なら合格?
posted2020/01/01 08:00
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
Liverpool FC/ Getty Images
南野拓実(リバプール)。
2020年1月1日、きょうから晴れてこの表記となった。
9年前に長友佑都がチェゼーナからインテルに加わった時もそうだったが、噂がわずか1週間ばかりで真実になるとは、驚くほかない。ヨーロッパサッカーのビッグクラブへの移籍は、本当にタイミングと巡り合わせで決まるのだなと実感した。
あらためて日本代表2列目のレギュラーを争う選手の所属クラブを見てみると、日本サッカーは新たな次元に突入している。
中島翔哉(ポルト)、堂安律(PSV)、久保建英(レアル・マドリード→マジョルカ)、南野拓実(リバプール)。
嬉しくて南野をまた書いてしまったが、4人の保有元はそれぞれの国で毎シーズン、タイトルを求められるクラブである。ここにベルギー王者である伊東純也(ヘンク)もいるのだから、凄い時代になったものだ。
リバプールの街にとって特別な存在。
さて、その中で南野とリバプールである。
筆者は当地を一度だけ訪れたことがある。わずか数日間だったが、リバプールの街にとってこのクラブはすべての感情を解き放つ、特別な存在であることをビンビンと感じた。
見たのは確か、ジェラードの一撃でCL決勝トーナメント進出を決めたマルセイユ戦だった。本拠地アンフィールドはリバプール市街地からバスで10数分のところにある。試合後バスに乗って帰ろうとしたら、街へと戻る一本道がパブで一杯ひっかけた(たぶん一杯どころの騒ぎじゃない)サポーターであふれかえって、1時間半帰れなくなった。
10数年前の記憶だが、その熱狂は今でも変わりない、いやむしろ増すばかりだろう。
なにしろ2019年時点でリバプールは、文字通り世界最強クラブになっているのだから。