フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
コストルナヤの会見の態度に疑問。
新女王誕生に思うスケーターの品格。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAsami Enomoto
posted2019/12/09 19:00
左から2位シェルバコワ、1位コストルナヤ、3位トゥルソワ。トゥルソワは愛犬のチワワ、ティナを抱えている。
メダルは予想通りロシアの新人3人。
表彰台に並んだのは、予想通りGP6大会を2試合ずつ制したロシアの若手3人だった。
頂点に立ったのは、SPとフリーともノーミスで、質の高い演技を見せた16歳のアリョーナ・コストルナヤだった。
3人の中で唯一4回転ジャンプを武器に持っていないが、安定した3アクセルを跳び、スケーティングの質や表現力では、3人の中で抜き出ている。247.59で女子の歴代最高スコアを塗り替えた。
「ここでは最高点を目指して滑りました」と通訳を介してコメントした。
2位になったのは、15歳のアンナ・シェルバコワだった。
フリーでは初めて試合で入れた4フリップで転倒したものの、4ルッツを2度着氷。フリーは1位だったが、総合240.92で2位になった。
6位のザギトワはノーコメントを貫く。
3位は、アレクサンドラ・トゥルソワだった。
SPでは初挑戦した3アクセルで転倒し、フリーでは4回転を5度入れるという、男子でも最高難易度のプログラムを組んできた。冒頭で、女子として史上初となる4フリップを成功させたが、次のサルコウが2回転に。2度目の4トウループで転倒し、
結局フリップ、ルッツ、トウループの3度の4回転を成功させたものの、総合233.18で3位となった。
「正直に言うともうジュニアで滑るのは飽きていたので、こうしてシニアの大会に出ることができて嬉しいです」と通訳を通して語ったトゥルソワ。
SP2位だったアリーナ・ザギトワは、フリーは7度挑んだ3回転のうち5個が回転不足という不調な演技で、6位に終わった。
キス&クライで呆然とした表情で点数を見ていたザギトワだが、演技後はノーコメントを貫いた。