2位でもジェラシーはまったくない。

――代表やクラブで、チームメイトとの間でバロンドールが話題になることがありますか？

「誰もが崇高なタイトルだと心から思っている。もちろん四六時中バロンドールのことばかり話しているわけじゃないけど、誰にとってもバロンドールがひとつのモチベーションになっている。コレクティブな（チームとしての）タイトルの獲得が、いつの日にかバロンドールという個人表彰へと繋がっていくことを分かっているから」

――聞くところでは、昨年はエゲルベルグに僅差で敗れたとき、もの凄くガッカリしていたということですが、ジェラシーは感じませんでしたか？

「ジェラシーですって。（大笑いしながら）まったくなかったわ！

　他人にジェラシーを感じたことはこれまで一度もない。それに去年のアダは本当に素晴らしかったし、リヨンで多くのタイトルを獲得した。さっきも言ったけど、2位に選ばれたのはとても嬉しかった」

――そうかもしれませんが……。

「たしかに目標に限りなく近づきながら敗れるのは……、ふたりの間にはほんの僅かの差しかなかった。その事実にはちょっと打ちのめされた。ただ、去年の私のパフォーマンスに関しては、心から誇りに思っている」

「あの大会の彼女は本当に素晴らしかった」

――エゲルベルグについて少し語ってください。直近での直接対決は、昨季のCL準々決勝（1－2、2－4でヴォルフスブルクが敗退）でした。彼女のことは良く知っているでしょう。

「クラブでも代表でも、彼女とはよく試合をしている。でも同じクラブでプレーしたことはなくて、だから友達だとは言えない。でも選手としての彼女と、彼女が成し遂げてきたことに対しては大きな敬意を払っている」

――準々決勝の後で、話をする時間はありましたか？

「いいえ、特には。ただ『グッドゲーム！』と声をかけ合っただけだった。思うに……ふたりの間には、お互いをリスペクトする気持ちが強くあるのだということじゃないかな」

――あなたは今年も20人のリストに名前を挙げられていますが、誰が本命だと思いますか？

「今年はワールドカップがフランスで開催されたから、ミーガン・ラピノーの名前がまず浮かぶ。あの大会の彼女は本当に素晴らしかった。アダの後を継ぐ存在として、彼女以上に相応しい人物はいないかも知れない。

　ただ、個人的には、アメリカ代表で彼女のチームメイトであるMFのローズ・ラベルを推したい。他にはリヨンのアマンディーヌ・アンリがいいと思う。たしかに得点は少ないけど、MFとして卓越しているし、フランス代表キャプテンとしての存在感も際立っているから」

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