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第2回女子バロンドールは誰の手に?
本命ラピノーの対抗馬ハーダーの告白。
text by
フランク・シモンFrank Simon
photograph byFranck Faugere/L'Equipe
posted2019/11/30 10:00
CL準々決勝でリヨンに破れたウォルフスブルクのペルニレ・ハーダー。国内2冠も含めて欧州で最も活躍した女子選手の1人であることは間違いない。
女子サッカー界、女子スポーツ界の本物の人格者。
――ラピノーに話を戻しますが、彼女もあなたやアダと同様に優れたストライカーに分類されるのでしょうか?
「アメリカ代表のワールドカップ優勝への彼女の貢献度は絶大だった。チームのプレーに対して、彼女の存在は大きなインパクトになっていた。そのうえ彼女はキャラクターが素晴らしい。女子サッカー界、女子スポーツ界における本物の人格者であるといえる」
――ピッチの上でもピッチの外でも、彼女は人々を魅了しました。
「その通りで、選手としてもまたひとりの女性としても彼女は特別でしょう。変革を目指して積極的に発言しているし、社会に向けてのコメントが議論を誘発している。批判を恐れず発言し続ける姿は敬服するばかりで、本当に素晴らしいと思う」
CLで得点王にはなったけれども……。
――あなた自身は昨季、ヴォルフスブルクでリーグとカップの2冠を達成し、CLでは得点王に輝きました。バロンドール獲得の可能性はどのぐらいあると思っていますか?
「ただ、ワールドカップには出場できなかった。今年はワールドカップの結果が大きく影響すると思う。それにクラブでも、たしかにベストな年のひとつには違いないけど、CLでは準々決勝でリヨンに負けてしまったし……」
――CLはバロンドールの資格審査ではないです。
「そうだけど、ネガティブな要因になるのは間違いないでしょう。たしかに得点王(エゲルベルグの7得点に対して8得点)にはなったけど、ワールドカップを欠場したことが結果に響くような気がする」