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新任コーチを見守る栗山監督。
チームを成熟させるための「静」。

posted2019/11/14 20:00

 
新任コーチを見守る栗山監督。チームを成熟させるための「静」。<Number Web> photograph by Kyodo News

秋季キャンプを打ち上げた日本ハム。栗山監督は新任コーチたちの動向を静かに見守った。

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高山通史

高山通史Michifumi Takayama

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Kyodo News

 絶妙に「静」と「動」が、ミックスされていた。

 2020年シーズンへ向け、化学反応が起きる予兆を感じた。

 一般社会にも通じる栗山英樹監督のリーダー論、組織論の信念も垣間見えた。

 10月30日から沖縄・国頭村で行われた秋季キャンプへと同行した。11月12日に打ち上げとなったが、これまでと一線を画す日々だった。

 キャンプイン前日の10月29日。チーム宿舎の一室で、全体ミーティングが開かれた。栗山監督はコーチ陣、選手を前に来シーズンへ向けて決意表明をした。「強い選手、強いチームに……」などと短く終えた。

 そこから「静」へと転じた。

これまでと一変した秋季キャンプ。

 対照的に「動」である。それは、新任コーチらである。練習メニューの種類が多い野手に、顕著だった。

 来シーズン、14年ぶりに復帰する小笠原道大ヘッドコーチ兼打撃コーチを筆頭に、ファームからは飯山裕志内野守備コーチが一軍に昇格した。提携先のテキサス・レンジャーズに軸足を置いて1年間の指導者経験を積んだ矢野謙次外野守備コーチ兼打撃コーチ補佐も、新組閣のキーマンとして着任した。

 新体制のスタートが、秋季キャンプだったのである。

 ファイターズの近年のキャンプは他球団と比して、よく「メジャー式」と表現される特徴がある。チーム全体でのメニューを効率良く消化し、選手個々が必要とする課題に取り組む自主練習に時間を多く割く。それが一変したのが、この秋だった。

【次ページ】 「キャンプでナイターは、初めて」

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