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逆境と葛藤を乗り越えてA代表復帰。
G大阪・三浦弦太の表情が晴れた。 

text by

安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2019/11/09 11:40

逆境と葛藤を乗り越えてA代表復帰。G大阪・三浦弦太の表情が晴れた。<Number Web> photograph by Takahito Ando

J1第30節湘南戦で完封勝利に貢献したG大阪DF三浦弦太。キリンチャレンジカップのベネズエラ戦のメンバーに招集された。

「あくまでも自分に意識を」

 彼はまだ、24歳。CBは他のフィールドプレーヤーと違い、息が長いポジションでもある。だからこそ、今のうちにどれだけ多くの経験を積むことができるかが、将来に大きな差となって現れてくる。

 しかも、その経験はただ長い期間やっているということではなく、経験の質の高さが重要だ。質が高い経験というのは、ネガティブなことを多く経験しているということだ。つまり、逆境やそこで生まれる葛藤を乗り越えた時、大きな成長を掴むことができる。

 三浦がこの2年間で経験したことは、まさにネガティブな要素が多かった。ただ、それを受け入れながら、自分のあり方を模索してきたからこそ、彼は一筋の光を見いだせていた。

「がむしゃらになれたことで、代表に対する考え方も変わってきました。もちろん常に代表を目指してやっていますし、外れていることは物凄く悔しい。でも、今の自分のパフォーマンスでは入れないということも自分の中で納得というか、認める部分があった。それもちょっともどかしかったけど、自分のベストなパフォーマンスができているときに、そこに入り込めればいいと考えられるようになりました。

 あくまでも自分に意識を向ける。プレー面では対人で絶対に負けない選手になりたいし、攻撃面ではキックで違いを出せる選手になりたいと思っています。プレーでチームにいい影響を与えたいし、自分から発信できる選手になりたいと思っています。

 その上でJリーグでは圧倒的な存在にならないといけないと思いますし、自分の良さを評価してもらって代表に入れてもらっていたと思うので、そこをもっと試合の中でコンスタントに出すことができればと思います」

代表の意味を噛み締めて。

 がむしゃらにやりながらも、自分を客観視できている。湘南戦のミックスゾーンで見せた晴れやかな表情は、苦悩を重ねた上での自己表現だった。

「もうこわばった表情はしませんよ(笑)。苦しかった時期をいかに次に繋げるか。そこですよね。繋いでいかないといけないと思っています」

 肩書きは背負うものではなく、今まで自分がやってきたことの成果物に過ぎない。この言葉の3日後、三浦は代表復帰を果たした。よりその意味を噛み締めて、彼はサムライブルーのユニフォームを身にまとう。

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