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香川真司、久保建英と現地ファン。
愛され具合は“呼び方”で分かる。
posted2019/10/21 07:30
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
1部リーグに、エイバルの乾貴士、マジョルカの久保建英。2部にもデポルティーボの柴崎岳、サラゴサの香川真司、ウエスカの岡崎慎司。
日本代表級の選手達が一挙に増えたことで今まで以上の注目を集めることとなったリーガ・エスパニョーラ。Jリーグを頂点とした日本のサッカー事情からすると大きく驚かされる事がある。
まず日本とスペインの生活リズムの違いもあって、試合の開催枠が大きく違っている。日本でリーガを日頃見ているファンも、現地時間で何時にやっているかまでは把握しきれていないかもしれない。
“太陽の国”という表現が表すように、夏至の頃には22時近くまで明るく、小さな子供も日本的感覚でいう「夜遅い時間」まで外で遊んでいたりする。
ご飯の時間も必然的に遅くなり、それに合わせてTVのゴールデンタイムも21時や22時と言われている。
日付が変わって撮影することも。
取材を続けてきたこの10年ほどで、年ごとに開催枠の変更は行われてきているが、リーガで最も遅いキックオフ時間は変わらず、今シーズンが開幕した8月時点の最遅スタートは22時、暑さが若干和らいだ9月以降は21時となっている。プレシーズンになると、23時開始の試合を平気で行ったりする。
ちょっと考えれば分かる通り、試合終了は翌日になってしまう。
日本の感覚からするとおかしいと感じるだろうし、10年以上バルセロナに住んでいても、未だに「なんで0時を超えてもファインダー越しにサッカーを見つめ、シャッターを押しているんだろう」と思い、スペイン人の時間感覚に改めて頭を悩ましてしまう。
とはいえ土曜日には最初の試合が13時から行われ、日曜日は正午から始まり、最後の試合が21時開始と、1日中サッカーを楽しむことができる。