プレミアリーグの時間BACK NUMBER
王者マンC、序盤戦でまさかの2敗。
グアルディオラはどう腕を見せる?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byUniphoto Press
posted2019/10/17 19:00
1敗するだけで騒がれるようになったマンチェスター・シティ。それはメガクラブに成り上がった証拠なのかもしれない。
グアルディオラの策や、いかに。
識者も感服しきった様子のグアルディオラも、新たに腕の見せ所という興味が生まれた。新任地での成績が芳しくないコンパニが解任されたなら、CBとして呼び戻すとの噂もある。
来年1月の移籍市場で即戦力購入の見方も根強いが、指揮官の発言を信じるなら、開幕前にハリー・マグワイア(マンU)の獲得を断念した今季は、冬も史上最高額を要するような即戦力に手を出す余裕はないことになる。
ストーンズは、早ければ今月の代表ウィーク明けに復帰できる可能性が浮上しているが、「後方のリスク」と呼ばれているオタメンディの扱いはどうするのか? ウルブズ戦直後には、MF陣による最終ラインの「プロテクト不足」を口にしている。
中盤中央のロドリが盾になり切れていなかったのも事実だが、オタメンディとストーンズのCBコンビが復活すれば、SBが攻め上がるチームに必要な後方スペースのカバーに長けたフェルナンジーニョをボランチに戻すのか?
それとも「ロドリはCBもこなせるし、起用も考えた」と語る指揮官は、攻撃面で上々の滑り出しを見せていた今季新MFを最終ラインで試し、フェルナンジーニョに中盤中央を任せるのか? 机上の理論では3バックもあり得るなかグアルディオラが、どのように改善を図るのかが注目される。
昨季は勝ち点差7をひっくり返した。
一方、攻撃では代表ウィーク明けにデブライネ復帰が見込まれている。キーマンが一時戦列を離れる前のマンCには、大きな不安はなかった。
第7節のエバートン戦、デブライネのトレードマークのクロスから、主砲セルヒオ・アグエロのベンチ温存で先発起用されたガブリエル・ジェズスが先制点を奪取した。ハーフタイム前に追いつかれたものの、終盤に、移籍1年目の昨季は静かだったリヤド・マフレズと、今季目標の年間計30得点台に迫るペースのスターリングがネットを揺らし、結果的には順当勝ちを納めていた(3-1)。
点の取れる本来のマンCは、昨季後半戦で首位リバプールとの7ポイント差を跳ね返して優勝に漕ぎ着けた実績も持つ。当時と現在では、リバプールが持つ自信のレベルが違うという意見もあるだろうが、今季のマンCには、まだ30試合が残されているという違いもある。