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おちゃらけキャラだが実は「巧い」。
浦和・森脇良太、異能の400戦出場。
text by
佐藤亮太Ryota Sato
photograph byGetty Images
posted2019/09/23 11:30
年下のチームメートにもいじられがちな森脇良太。ピッチでのプレーを見ると、気の利いたプレーができるタイプだ。
なにくそ精神の“バッファロー”。
森脇のプレーでの特徴は、自分へのブーイングすら聞こえなくなる集中力である。この状態を森脇自身は“バッファロー”と名付けているが、これは愛媛で培ったスタイルだ。
「例えば同い年の本田(圭佑)選手は“何年後かの自分を想像している”と話していた。でも自分はそれを“かっこいいな”と思うだけで、ここまで続けられるとは想像すらできなかった」
本人の言葉を借りれば、「なにくそ精神」で戦った15年間。その足跡がJ通算400試合出場となったのだ。
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森脇はサインを書く際、広島時代からの座右の銘「夢は叶う」と書く。
33歳となったいま、次なる夢は何か? そう問うと「何かな? 宝くじを当てることかな」と冗談めかしながらも「いや、今が一生懸命だから」と笑った。
一瞬、一瞬に懸ける気持ち。森脇良太がブーイングに負けない理由はそこにある。