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南野拓実2アシストのCLデビュー。
ザルツブルクが得た「最高の夜」。
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2019/09/22 11:40
ザルツブルク所属6シーズン目となる南野拓実。自身初のCLは大勝という形で幕を開けた。
「ここから次の大きな挑戦に向けて」
クラブが一丸となって手にした大事な大事な勝利。モーツァルトの生誕地に、新たな歌が生まれた。このときをみんなが待っていた。試合終了のホイッスルが鳴ると、超満員のホームスタジアムに喜びの歌がこだまする。
だが、これで終わりではない。ここが終着駅ではない。
今季から指揮を執るアメリカ人監督ジェシー・マーシュは最高の船出をかみしめながらも、すぐに視線を次へと向けていた。
「夢のようだ。このクラブのことを、この町のことを、ここの人々のことを、そして我々のファンのことを思うと、とてもうれしい。素晴らしい感情だ。選手のメンタリティは抜群だ。だが、今日の試合でもすべてがパーフェクトだったわけではない。我々はもっと良くなれる。ここから次の大きな挑戦に向けて、学んでいくことが大事だ」
南野は「まだ試合は続くので、次に向けてまた良い準備をしたいと思います」と前を見据え、MFズラトコ・ユヌゾビッチは「スペシャルな1日だった。でも現実も見ないとね。毎試合こんなことが起こるわけじゃないんだから」と足元を見つめ直していた。夢の続きは、自分たちでこれからも描き続けていく。さらなる高みを目指しながら。