プレミアリーグの時間BACK NUMBER
嫌われ者がイングランドの宝物へ。
スターリングの勢いが止まらない。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byUniphoto Press
posted2019/09/21 11:40
弾けるようなスピードが魅力のスターリング。EURO2020予選では4試合6得点と4戦全勝のイングランドを牽引している。
本当に「イングランドの国宝」が誕生する。
だが、そこは今年12月で25歳という若さだけに、まだ伸びしろは十分に残されている。プレミア3連覇に挑むマンCでも、開幕から4試合連続で先発フル出場の主力は、実戦での経験を通して学び続けるはずだ。代表のサウスゲイト監督が求める「継続的な進化」の象徴とも言えるスターリングと同様に、イングランドの守備陣もミスを教訓として学び、パフォーマンスを改善することができれば、EURO2020、または2022年W杯での国際大会優勝も現実味を帯びる。
実現の暁には、本当に「イングランドの国宝」が誕生する。
ワールドクラスにしてロールモデルとなると、1966年W杯優勝時にキャプテンマークを巻いたCB、ボビー・ムーア以来とも言える。
スターリングは、イングランド庶民に最大の影響力を持つ。現在、国民最大の関心事であるEU離脱問題の影響で、英国通貨ポンド・スターリングは34年ぶりの底値を脱するのが精一杯。当面の見通しも明るくはない。
一方、イングランド代表のスターリングには、天井知らずの価値上昇が見込まれる今日この頃だ。