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藤田菜七子より騒がれた女性騎手。
WASJでミカエル・ミシェルが3位に!
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byJunji Fukuda
posted2019/08/27 17:00
JRA初勝利の表彰式で喜ぶミカエル・ミシェル。容姿で注目を集めたが、騎乗技術も完全に一流だ。
武豊やルメールも参戦の豪華メンバー。
ここで出場騎手全員を紹介したい。
JRA選抜は武豊、クリストフ・ルメール、戸崎圭太、川田将雅、浜中俊、三浦皇成、藤田菜七子。
WAS選抜は、リサ・オールプレス(新)、ミカエル・ミシェル(仏)、ジュリアン・ルパルー(米)、コルム・オドノヒュー(愛)、カリス・ティータン(港)、的場文男(大井)、吉村智洋(兵庫)。
これだけの豪華メンバーが揃った札幌競馬場には、初日の土曜日から大勢のファンが詰めかけた。
そんななか、ミシェルはWASJ第1戦で5着、第2戦で4着と、着実にポイントを稼いだ。
見事なポジショニング、そしてステッキ。
そして2日目、日曜日のWASJ第3戦。第10レースに組まれたのは、ダート1700mの3歳以上2勝クラス(1000万円下)だった。騎乗馬は3番人気のスワーヴアラミス。
スタートは速くなかったのだが、スタンド前で外に出し、積極的に押し上げた。1、2コーナーを回りながら、さらにポジションを上げて行く。
気合をつけたまま、4番手の外で向正面に入った。そして、勝負どころで外からマクるように先頭に立ち、直線へ。ミシェルは右ステッキで騎乗馬を叱咤し、外からリアリストに迫られるとすぐさまステッキを左に持ち替えた。そこからは左ステッキを入れ、リアリストから馬体を離しながら内に誘導し、先頭でフィニッシュした。
「金曜日に調教で乗ったとき、関係者も好感触を得ていました。今日は自信を持って乗りました。自分の思ったとおりに馬が動いてくれた。勝ったとき、ファンのみなさんだけでなく、ほかの騎手たちも祝福してくれた。
厳しい闘いのなかで、フェアな国だと思いました。昨日は勝てなかったのにたくさんの人が応援してくれて、今日勝ったとき、涙をこらえるのに必死でした」
ミシェルはそう言って笑顔を見せた。