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藤田菜七子より騒がれた女性騎手。
WASJでミカエル・ミシェルが3位に!
posted2019/08/27 17:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Junji Fukuda
まさか、藤田菜七子以上に騒がれる女性騎手が現れるとは思っていなかった。
「美しすぎる女性騎手」と言われていたミカエル・ミシェルが来日初勝利を挙げ、スタンド前に戻ってきた。馬上で両手を合わせてハートマークをつくって微笑むと、メインの重賞レースを上回る数のカメラマンが彼女を迎えた。
「世界で闘っている女性たちの代表として、ここに何か残したい。この大会の前から私の写真などをSNSにアップしてくれて嬉しいです。この国に恋をしました。(日本語で)ありがとう」
勝利騎手インタビューで彼女がそう言うと、スタンドから大きな拍手が沸き起こった──。
8月24日(土)と25日(日)、札幌競馬場で「2019ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」が開催された。
参加したのは、国内外から集まった14人のトップジョッキー。4つのレースでポイントを争い、個人戦と団体戦(WAS選抜対JRA選抜)が繰り広げられる。
藤田菜七子に的場文男、そして外国人女性騎手。
今年で5年目を迎え、 札幌の夏競馬の風物詩としてすっかり定着したこのイベント。過去2年、JRA選抜は同じメンバーだったが、今年はガラリと変わった。
4年連続出場していたミルコ・デムーロと、3年連続出場していた内田博幸らに替わり、初出場の三浦皇成と藤田菜七子が名を連ねた。藤田は、前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS)時代を含め、JRAの女性騎手として史上初の出場となった。
WAS選抜のメンバーも華やかだった。
「目玉」と言える存在は、まず、昨年、地方競馬通算最多勝記録となる7152勝を達成し、今なお最多勝記録を更新しつづけている大井のレジェンド・的場文男。WSJSには2009年に出場しているが、WASJには初出場となる。
そして、2人の外国人女性騎手。
ひとりは、過去3回短期免許で来日しているニュージーランドのリサ・オールプレス。
もうひとりが、昨年72勝を挙げ、フランス女性騎手の年間最多勝記録を更新したミカエル・ミシェルである。
「美しすぎる~」というのは食傷気味だったのだが、本人を前にすると、そう表現してしまうのも仕方がないと思うほど、顔もスタイルもいい。何より、騎手としての腕がそれに負けていないのが素晴らしい。