野球善哉BACK NUMBER
履正社を強くした奥川恭伸の衝撃。
春は17三振、夏決勝で運命の再会。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/08/21 20:00
準決勝、履正社は2年生の岩崎峻典が好投。エース清水大成は中3日の休養を経て、決勝のマウンドに立つ予定だ。
「桐蔭、桐蔭」と常に言われてきた。
今大会の履正社にとって「星稜」そして「奥川」は間違いなく意識せざるを得ない対象だった。とはいえ組み合わせ抽選で彼らの対戦はなかなか実現しなかったが、お互いが勝ち上がり、ついに決勝でその対戦が叶うのである。
それも履正社は前評判の高かった好投手たちをなぎ倒しての挑戦となる。
決勝戦は、エースの清水大成が中3日空けて満を持しての登板になる。「準決勝では岩崎(峻典)が頑張ってくれたんで、仕事をしたい」とエースが強く意気込みを語ると、捕手でキャプテンの野口海音も決勝へ決意を込めた。
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「大阪で野球をやっていると、『桐蔭、桐蔭』と常に言われてきた。悔しい気持ちがずっとあった」
春のセンバツで星稜・奥川と対戦してから丸5カ月。
怖いくらいのシナリオは、まもなく結末を迎える。