欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
中島翔哉に前田、安西に権田……。
ポルトガル日本人勢、開幕前の序列。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byDaisuke Nakashima
posted2019/08/09 17:30
国内随一の名門ポルトで10番を背負う中島翔哉。安西幸輝や権田修一らも含めて今季はポルトガルリーグも熱い。
左サイド2列目に2人のライバル。
リーグ全体を見渡すと、ポルト、ベンフィカ、スポルティングが国内の3強で、ポルトとベンフィカは2度ずつ欧州クラブ王者となっている。
ポルトは、名将ジョセ・モウリーニョが2000年代前半に欧州リーグと欧州CLを立て続けに制覇したのが記憶に新しい。
過去、ポルトガル代表MFデコ、ブラジル代表FWフッキ、コロンビア代表のFWラダメル・ファルカオ、MFハメス・ロドリゲスらがこのクラブで成長し、バルセロナ、レアル・マドリーといった世界のトップクラブへ羽ばたいている。欧州有数の強豪クラブであると同時に、スーパースター養成所という趣もある。
今季、チームを率いるのはクラブOBのセルジオ・コンセイソンで、基本フォーメーションは4-4-2。中島は、2列目左サイドのポジションをポルトガル代表MFセルジオ・オリベイラ、コロンビア代表FWルイス・ディアスらと争う構図となる。
プレシーズンの8試合に出場して2得点をあげたが、先発したのはうち3試合だけで、まだポジションをつかみ切れていないのが現状だ。
安西は右SBのレギュラーを確保か。
8月7日、ポルトは今季最初の公式戦である欧州CL予選3回戦第1レグのクラスノダール戦(アウェー)に臨んだ。中島も23人の遠征メンバーに選ばれたが、大方の予想に反して先発はおろかベンチ外だった。
シーズン最初の、しかもアウェーゲームということで、監督が用心深い戦い方を選択したためらしい(試合は1-0でポルトが先勝した)。今後も激しいポジション争いが続くだろうが、練習から実力を発揮し、周囲の選手との連係を高めてアピールを続けたい。
ポルティモネンセの3選手に関しては、プレシーズンマッチで安西が右サイドバックのレギュラーを任され、積極的な攻撃参加と精度の高いクロスでアピールしている。
GKは、2013年から在籍して185試合に出場している元ポルトガルU-21代表リカルド・フェレイラが現時点のレギュラーで、権田は第2GKという位置付けか。8月3日に行なわれたシーズン最初の公式戦(リーグカップのアカデミカ戦)で安西はフル出場し、チームの勝利(2-0)に貢献した。GK権田はベンチ入りしたが、出場機会はなし。菅嶋はベンチ外だった。