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必見、プレミアのスター候補4人衆。
ペップやランパードの期待も特大!
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byUniphoto Press
posted2019/08/06 11:50
超新星として期待を集めるフォデン。マンチェスター・シティの新たな象徴となれるか。
ファーディナンドも絶賛の創造性。
D・シルバやベルナルド・シウバ、さらにケビン・デブライネを差し置いて定位置を獲得するのは至難の業とはいえ、出場するたびにインパクトをもたらすのがフォデンの強みでもある。
かつての怨敵マンチェスター・ユナイテッドで長くキャプテンを務めたリオ・ファーディナンドもこのように絶賛した。
「まだ19歳だなんて、信じられないな。あの少年はクリエイティビティとイマジネーションを豊富に備えている。なぜシティにいるんだ!?」
ユナイテッドの逸材ワン・ビサカ。
さて、ユナイテッドにもブレイク候補は存在する。5000ポンド(約70億円)でクリスタルパレスからやって来たアーロン・ワン・ビサカだ。
ウイングとして安穏とした日々を送ってきたワン・ビサカは、クリスタルパレスを率いるロイ・ホジソン監督のひと言で人生が変わった。「右サイドバックに入ってくれ」。
ワン・ビサカは「戸惑ったよ」と振り返る。トレーニングとはいえ、不慣れなポジションでは監督にアピールできない。マークするのはウィルフリッド・ザハだ。難しい対応を迫られていた。
ところが、このトレーニングが分岐点になるとは……。ワン・ビサカは、スピード豊かなザハをスピードで封じた。一度かわされてもすぐ追いつき、鋭いタックルでクリスタルパレスのエースを完封したのである。
以降、右サイドバックとして急成長。ユナイテッドをはじめとするビッグクラブも、ワン・ビサカの一挙手一投足に注目するようになった。
もともとはウインガーだ。ドリブルの推進力には目を見張るものがある。攻守の切り替えも早い。相手ボールになった瞬間の反応が鋭く、危機管理能力の高さから幅広いエリアをカバーする。ただ、クロスの質には首を傾げざるをえない。偉大なる先達、デイビッド・ベッカムのプレー映像を繰り返しチェックし、精度向上の努力を重ねる必要がある。