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韓国のC・ロナウド訴訟騒ぎへの反応。
イタリアでは「W杯の誤審を忘れない」。
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byUniphoto Press
posted2019/08/06 17:30
地元では圧倒的な人気を誇るクリスティアーノ・ロナウド。韓国での欠場騒動が大騒ぎになっている。
誰も興味すら持っていない。
6月のW杯で活躍したユベントス女子部門のMFボナンセアが契約延長したというニュースですら、4×10cm大の小さな囲み記事になったというのに、ソウルで主催者が観客への釈明に追われ、Kリーグ会長がユベントスに抗議の書簡を出し、警察が詐欺容疑の告訴状を受け取っても、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』ではたった1行にもならなかった。
誇張でも何でもなく、イタリアでは韓国での騒動に誰も興味すら持っていないし、報道のニーズもないのだ。
ただし、各メディアとも紙幅に制限のないネット版では(もちろん移籍市場動向といった優先ネタよりずっと細々とした扱いだが)、この騒動をフォローしている。
内容はソウル発の報道をほぼなぞったものだから特筆しないが、それらの記事に寄せられたコメントには、異口同音ながら必ず共通したコメントがあった。
「主審モレノ」と「誤審」。
「2002年を忘れるものか」
17年前の夏以来、「韓国」と聞いて日韓ワールドカップを思い出さないイタリア人はいない。理不尽で忌々しい屈辱的敗戦の記憶は「主審モレノ」、「誤審」という呪詛の言葉とともに、今も決して治らない古傷のように心のひだにこびりついている。
あのときの無念と悔しさは忘れようがない。
今回の親善試合でKリーグ選抜の3点目を決めたオーストラリア人FWアダム・タガート(水原三星)が「ユベントスとやるよりKリーグでやる方が正直きつい。ここじゃボールをもったらすぐ3人から囲まれるからね」と“韓国アゲ”発言をしたところ、やはりイタリアのファンは辛辣な反応を示した。
「この暑い時期に、テストマッチでユーベが真剣に走るわけないだろ」
「こいつ一体何様だ? 韓国でプレーしている時点でレベルは知れてるがな」
「若手主体のユーベにも勝ちきれなかったのに何言ってやがる」