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実力拮抗のJ2、昇格レースが本格化。
J1返り咲きを狙う柏と長崎に注目。
posted2019/07/09 11:30
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
J.LEAGUE
先の読めない混戦である。7月7日にシーズン前半戦が終わったJ2リーグだ。
全42試合のちょうど半分を消化した現時点で、モンテディオ山形が首位に立っている。2017年は11位、'18年は12位だったチームが、就任3年目の木山隆之監督のもとでリーグをけん引している。
2位の京都サンガも躍進を印象づける。昨年は勝点43でクラブワーストの19位に沈んだチームが、21試合で勝点37を稼いでいるのだ。
自動昇格圏の2チームを追いかけるのは、3位の柏レイソル、4位の水戸ホーリーホック、5位の大宮アルディージャ、6位のヴァンフォーレ甲府である。ここまでがプレーオフ出場圏だが、7位以下も僅差で迫る。甲府と勝点2差でツエーゲン金沢、V・ファーレン長崎、徳島ヴォルティス、ファジアーノ岡山の4チームが続く。
各クラブの力が拮抗しているのは間違いない。昨年3位の横浜FCが12位に、同4位のFC町田ゼルビアが16位に、同6位からJ1参入プレーオフ決定戦まで勝ち上がった東京ヴェルディが14位に位置するのは、リーグ全体の力が接近していることを示す。
調子が上向きな柏レイソル。
後半戦にこれまで以上のパワーを注いでいくのは、すべてのチームに共通する。梅雨明けから真夏にかけての中盤戦でどれだけ勝点を積み上げられるかが、過去のJ1昇格レースでポイントになってきたからだ。
勢いをつかみつつあるのは柏レイソルだ。20節で山形に1-0で競り勝ち、21節では甲府を4-2で退け、7節以来の3位まで順位をあげてきた。
保有戦力はJ1規格と言って差しつかえない。とりわけ前線は選択肢が豊富だ。昨シーズンのJ1で揃って9得点をあげた江坂任と瀬川祐輔がいて、同8得点のクリスティアーノがいる。ケニア代表のオルンガは、高さと速さとリーチの長さを併せ持つフィジカルモンスターだ。ベルギーへ移籍した伊東純也に代わるウインガーとして、ブラジル人のガブリエルも獲得した。