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“層が薄い日本男子”に期待の19歳。
フィギュアGP山本草太への期待感。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2019/07/05 11:30

“層が薄い日本男子”に期待の19歳。フィギュアGP山本草太への期待感。<Number Web> photograph by AFLO

山本草太は現在19歳。今季は4回転ジャンプのバリエーションを増やすことを目指しているという。

怪我と戦ってきた「大器」。

 男子に目を転じれば、むろん、常にトップを争ってきた選手たちも楽しみなところだが、ここでは山本草太に触れておきたい。

 山本は、昨シーズンに続き、NHK杯1戦へのエントリー。ただ、意味合いは異なる。

 ジュニア時代、ジュニアGPファイナルや世界ジュニア選手権で表彰台に上がった。成績のみならず、伸びやかなスケーティングやジャンプ、目線をひきつける演技などその滑りから、「未来を背負う大器」と期待を集めた山本は、2016年2月に右足首を骨折。一度は回復したが、続いて右足くるぶしを骨折した。3度の手術により1年半にわたる長期離脱を強いられ、エントリーが決まっていたGPシリーズ出場も潰えた。

GP復帰戦でジャンプミスも「幸せ」。

 復帰したのは'17-18シーズン。最初は1回転ジャンプのみの構成からの再スタートだった。その後、少しずつ、少しずつ前へ進み、ようやく叶ったGPデビュー戦が昨シーズンのNHK杯だった。

 結果はジャンプでのミスがあり、総合6位。

「悔しいなと思いました」

 それでもリハビリを経て、感じた喜びと課題を次につなげようとしていた。

「試合に出られることを幸せに思っているので、だからこういう失敗をなくすようにしたいです」

 その後の全日本選手権のフリーでは'15-16シーズン以来となる4回転トウループに成功。2月のチャレンジカップではショート、フリーともに4回転を決めて、国際スケート連盟非公認ながら、自己ベストを20点以上上回る253.87点の高得点で優勝を果たし、シーズンを終えた。

【次ページ】 全国の病院を渡り歩いた山本。

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山本草太

フィギュアスケートの前後のコラム

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