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「学校に通ってほしい」「練習は放課後のみ」17歳中井亜美なぜ銅メダルを獲れた?「量より質」フィギュア界で話題のアカデミー〈創設5年で快挙〉

posted2026/02/28 11:02

 
「学校に通ってほしい」「練習は放課後のみ」17歳中井亜美なぜ銅メダルを獲れた?「量より質」フィギュア界で話題のアカデミー〈創設5年で快挙〉<Number Web> photograph by Koji Aoki/AFLO SPORT

ミラノ五輪フィギュアスケート女子シングルで銅メダルを獲得した中井亜美。中庭健介コーチ(右)がヘッドコーチを務める「MFアカデミー」の1期生だ

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野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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Koji Aoki/AFLO SPORT

ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケート女子シングルで銅メダルを獲得した中井亜美(17歳)。快挙達成のウラに新進気鋭のアカデミーの存在があった。これまで有料公開していた記事を特別に無料公開します。(初出:Sports Graphic Number 1077号/2023年7月20日発売 ※肩書、年齢はすべて掲載当時のまま)

 今や、フィギュアスケート界で“東の雄”といえば、南船橋を拠点とするMFアカデミーのこと。2021年春の開講時からわずか2年で結果を出したのが、中庭健介ヘッドコーチ(41)だ。

「僕のチームが大切にしているのは主体性です。厳しく指導しても、成績は上がらずに子供たちから笑顔が消えるだけ。必要なのは『根拠』と『理解』です。今は、いくらでも情報が手に入り、どれを選べばいいのか分からない時代。僕が理論的な説明をし、納得させることで、自ら取り組む、というスタイルを大切にしています」

「まずは量より質を重視する」

 昨季は、渡辺倫果(21)が世界選手権10位、中井亜美(15)は世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得。アカデミー体制が評価されたが、中庭コーチが目指すものは、勝利に突き進むエリート集団ではない。

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「まず義務教育の間は、学校に通ってほしいです。だからアカデミー生でも、朝練や昼練はあまりありません。放課後に約3時間の氷上練習と、オフアイストレーニング。早く結果を出すためにもっと練習を、という声はありますが、まずは量より質を重視です」

 昨年、シニア参加年齢が「15歳」から「17歳」に段階的に引き上げられると決まったことも、影響している。

「本当の勝負の場はシニア。9歳から、ノービス、ジュニアと戦い続けるのはあまりにも長く、親も子も疲弊します。早期に取り組むべきジャンプの感覚的な部分はやりますが、順位にこだわりすぎないように、と考えています」

【次ページ】 成功体験に依存しない指導

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