“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
球宴ファン投票に見るドラフト寸評。
パ優勢の要因は高卒投手指名の多さ?
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byAFLO
posted2019/06/30 11:30
即戦力候補として注目される森下暢仁(明治大)。傾向で見ると、指名はセ・リーグに集中?
即戦力候補は明治大・森下。
今年のドラフトに話を移すと、ドラフト1位の有力候補は高校生投手に集中している。佐々木朗希(大船渡高校)を筆頭に、奥川恭伸(星稜高校)、西純矢(創志学園高校)の3人が中心勢力だろう。
だが、大学日本一を勝ち取った森下暢仁(明治大学)も圧倒的な存在感を漂わせている。一言で言えば、欠点が見当たらない投手である。ストレートは大学選手権で最速152キロを計測し、変化球は縦・横2種類のスライダー(横変化はカットボールか)、大きい縦割れのカーブ、チェンジアップがあり、全球種でストライクを取れる制球力の安定感が群を抜いている。
ここ数年、大学生・社会人の即戦力投手を積極的に指名してきたセ・リーグ各球団が、「佐々木、佐々木」と言っても、最後は森下に鞍替えするのではないかと思ってしまうのである。
オールスターゲーム、最近5年間のドラフト、今年のドラフトと話が飛んだが、私の中ではすべてが密接につながっている。