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初戦後のミーティングで団結、涙も。
なでしこ鮫島「一番声が出ている」
text by
日々野真理Mari Hibino
photograph byGetty Images
posted2019/06/25 11:00
スコットランド戦で先制点を決めた岩渕真奈(左)。決勝トーナメント1回戦のオランダ戦ではバイエルン時代の同僚ミーデマと対戦する。
次なる相手は欧州女王オランダ。
イングランドとの第3戦では、0-2の完敗に課題も多く残ったが、2位通過ということもあり中5日という準備期間も得た。いよいよここからは負けたら終わりの決勝トーナメント、対戦相手はE組1位のオランダだ。
前回のUEFA欧州女子選手権チャンピオンでもあるオランダ代表は、高さ、スピードを兼ね備え、速攻にも迫力がある、ここ数年急成長中の強豪チームで、中でも警戒すべきは、前線の3枚の右、ファンデサンデンだ。
「彼女は爆発的なスピード、パワーもあり、突破力もある。いい形で彼女のところにボールが入らないようにしないといけない。話し合いながら対応していきたい」と熊谷。
フランスのオリンピック・リヨンでチームメイトとしてプレーするだけに、お互いに手の内を知り尽くしている。選手として尊敬し、普段から仲がいい相手だが、試合では要注意の存在だ。
大親友との対戦に、岩渕は「絶対負けない!」
もう1人警戒すべきなのは、ワントップで圧倒的な得点力を誇るミーデマ。
「バイエルンで一緒にプレーした中でも一番の仲良しだし大好き」
かつてバイエルン・ミュンヘン所属時代に一緒にプレーした岩渕は、日本から旅行した際も彼女の自宅に泊まるほどの大親友でもある。続けて、「シュートもうまいし、キックフェイントもある。とにかくゴール前での彼女の存在は脅威です。これまで一緒にプレーしてきた選手の中でもダントツにうまい」とそのプレーを絶賛。
「連絡を取り合ったけれど、絶対に負けない! と伝えました」と対戦を心待ちにしている。
オランダ戦を前に、「今までで一番みんなの声が出ている」と鮫島は笑顔を見せる。そして、「チームがひとつになること。負けたら終わりだという事をもう一度全員で理解してのぞみたい」とキャプテンの熊谷も、強い表情で前を見つめる。
夢の舞台“決勝”に立つための第一歩、オランダ戦が目前に迫っている。「少しでも長くこのメンバーと戦いたい」という思いを胸に、なでしこジャパンはまずはベスト8進出をかけて戦う。舞台は、唯一グループステージで勝利した場所でもあるレンヌ。
日本時間の26日午前4時キックオフ。勝負の行方はいかに――。