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1勝1敗、次の勝負に五輪が懸かる。
伊調馨と川井梨紗子の最終決着。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byMiki Sano
posted2019/06/21 11:30
五輪女王同士のリターンマッチは前回伊調に敗れた川井に軍配。世界選手権代表をかけたプレーオフは7月6日に行われる。
最後の1戦は、勇気が決める。
挑む立場だった前回。挑まれる立場だった今回。しかも自分の方が優位な立場にある。どこかにスキが生じていたのかもしれない。
伊調が選考レース初戦を制し、川井がリターンマッチとなる今大会を制した。
7月6日のプレーオフは、どちらが挑むでも、受けて立つでもなく、どちらもあとがない。そして背負うものは大きい。
両者の心理、そして力関係の間で揺れ動いていた天秤も水平な状態へと戻った。勝った方が次へと進むオールオアナッシングの最終決戦。第三者から見ればこれほど分かりやすく、面白い展開もない。来年の東京五輪の予習としても必見の試合である。
ラバーマッチのカギを聞かれた伊調はこう言った。
「やっぱり勇気です」