横内監督代行から今後への提言。

　この日、主将を務めたGKのオビ・パウエルオビンナも「自分たちが攻め込んでもシュートまで行かせてくれなかったり、最後のところの守備の質だったり、そういう目立たない部分での差をすごく感じた」と話している。

　拮抗した展開で、日本が善戦したのはスコアが物語っている。とはいえ、90分を通してのシュート数が3本に終わったことなど、この試合で足りなかったことに目を向けなければ、東京五輪での金メダルは見えてこない。

　横内監督代行は選手たちの頑張りに感謝を表しながらも、先を見据えてこのような言葉を口にした。

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「攻撃も守備も、すべてにおいてもっともっと精度を上げなければいけない。金メダルを目指すと言っているので、まだまだ課題はあるかなという風に思います。この世代で、ブラジルと対戦するのは初めてでした。選手たちもブラジルの試合を見ていたので強いだろうというイメージは持っていたと思う。

　だけど、実際にプレーしてみたことで、ブラジル相手にもやれた部分があるというのは彼らの中に残しておいて欲しい。気後れすることなくやれば、こういったゲームができる。もっと自分たちの時間を増やしていきたいのもありますが、そういうところを感じてもらえればいいかなと思っています」

日本で戦うだけでは感じられないこと。

　今大会に臨んだチームは、同時期にコパ・アメリカがあったため確かに主力メンバーではなかったかもしれない。だが、彼らがフランスの地で自分たちの力を証明したのは確かだし、今後に期待を抱かせるようなプレーを見せたことも明らかである。

　それだけに、この敗戦を通して見えてきたものを次につなげていく必要がある。

「こういう世界のレベルの高い相手と試合ができて、日本にいるだけでは感じられない、すごくいい経験をできました。日本に戻ってから、世界のトップレベルに自分が追いつくためにはどうするべきかを考えてやっていければと思います」（オビ）

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