“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
試合を楽しんでメキシコに完勝。
U-20W杯の日本、決勝T確実か。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byD.Nakashima/AFLO
posted2019/05/27 17:00
東京ヴェルディの下部組織で育ち、現在トップチームで活躍する藤本寛也。各年代別代表に選ばれ続けている逸材である。
柴崎や大島を追い抜くための「今」。
ピッチに散らばっていたパズルピースは、時間を追うごとに綺麗に1つの絵として嵌め込まれていき、勝利として結実した。
「今日は本当に楽しかった。僕の中ではこれが初戦だったので、もっと慌てて、緊張して、ボールも足につかないのかなと思っていたけど、意外と落ち着いていた。
柴崎選手や大島選手を見本にしつつも、将来的には追い越していかなきゃいけないのに、『ここでミスをしている場合じゃないな』と凄く思った。それがいい方向に出たと思います。今日は『ピッチ上で一番いい選手になってやる』と思っていましたから!」
間違いなくこれから先、どんどんパズルの難易度は上がっていく。そんな中でも……彼がパズルゲームを楽しめた時、チームは今日以上のパフォーマンスを発揮できるはず。
ロシアW杯での柴崎のように、チームを勝利に導くためのキーマンとしての自覚を胸に、藤本はさらに壮大な「完成形の絵」をピッチに描こうとしている――。