チームの結束力も高い大分。

　攻撃的なポゼッションを基調としながら戦術の幅も広い指揮官と、苦しいときにもゴールを奪い切れるエースストライカー。加えて主将の鈴木やオナイウなど、評価を高めている選手も多い。そして、集団の結束力も高そうだ。

「湘南は縦に速い感じでした」と昨季まで湘南に所属していた高山薫は言う。

「大分はしっかり球をつないで、相手の空いているところを使ってゴールを目指す。フォーメーションは湘南と同じですけど、やっていることは全然違います。ただチームワークを重視するところは、似ていると思います。カタさん（片野坂監督）も、チームの一体感や団結力を本当に大事にしている。根本のところは（湘南と）近いと思います」

　そんな大分が正念場を迎える。5月下旬から川崎フロンターレ、FC東京、名古屋グランパスと、上位陣との3連戦が控えているのだ。

　現在の3位を維持できれば、J1昇格直後のシーズンにAFCチャンピオンズリーグ出場権を手にすることになるが、それを占う意味でも興味深い。大分の旋風は続くだろうか。