メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「本当に投手に有利の球場ですか?」
菊池雄星の疑問と本塁打急増の理由。
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byKyodo News
posted2019/04/28 17:00
メジャー登板6戦目のエンゼルス戦で初勝利を挙げたマリナーズの菊池雄星。6試合での被本塁打は5。
投手受難をどう乗り切るか?
'17年シーズンも似たようなことがあったばかりだ。その中でジャスティン・バーランダー(アストロズ)がワールドシリーズの公式会見で「明らかに今までよりボールが飛んでいる」と訴えたことは記憶に新しい。同様の主張をした投手は日本人も含め多くいた。
同年には、ある検査機関が反発係数やボールの縫い目の高さが変わった調査結果をMLB機構に提出したことがあった。それでも彼らは「その事実はない」とシラを切り通した。
おそらく、今年もこのいたちごっこは変わらないだろう。その一方で、事実がどうであれ、選手は与えられた環境、条件で戦うしかない。それも変わらない。
投手には実に気の毒な潮流が続くばかり。今季は例年以上にストライクゾーンも狭くなっている。だが、嘆いても始まらない。試練は投手陣に与えられたギフト。乗り越えた者にはその先がある。
そんなことを投手受難の今に思う次第である。