野球のぼせもんBACK NUMBER

柳田不在の穴は誰が埋めるのか。
「3番・今宮」の可能性は? 

text by

田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

PROFILE

photograph byKyodo News

posted2019/04/10 11:15

柳田不在の穴は誰が埋めるのか。「3番・今宮」の可能性は?<Number Web> photograph by Kyodo News

今季すでに柳田に並ぶ、4本のホームランを放っている今宮健太。

名人・今宮、今季はまだバント「0」。

 今季は『奪Sh!』のスローガンのもとに走塁改革を掲げ、果敢な盗塁を推奨する一方で、ベンチは送りバントに消極的な姿勢を見せている。バント名人で知られる2番打者の今宮健太は、10試合を終えた時点で1つの送りバントもない。それだけでなく今宮はオープン戦でも44打席に立ったが、犠打は0だった。

 それは今宮の打撃が好調(10試合終了時点で打率.333、4本塁打)なのもあるが、柳田が3番に座るのも無関係ではなかった。

「初回から送ってしまい1死二塁で柳田くんを迎えると、ピッチャーは一塁が空くことで『最悪フォアボールでも』と厳しいコースを大胆に突いてくるから」(工藤監督)

 オープン戦では4番柳田も試して、指揮官は開幕当日まで打順を悩んだ。要するに柳田を最も生かすには何がベストなのか。それが今季のホークス打線のカギと見ていたわけだ。

柳田抜きのオーダーは?

 9日の長崎でのファイターズ戦で初めての柳田抜きのオーダーが明らかになった。3番打者には内川聖一が座ったが、これからの3週間をホークスは一体どのように戦えばいいのだろうか。

「デスパイネと内川くんに一本出たのは非常によかった」

 工藤監督は7日の試合でこの2人に今季1号本塁打が出たことを喜んでいた。開幕から松田宣浩が打率3割以上をキープして好調だった一方で、この両者は少し苦しんでいた。柳田不在の間はこの3選手が得点源として機能しなければ苦戦必至なのは火を見るより明らかだ。

 3番内川、4番デスパイネ、5番松田。この3人でクリーンナップトリオを形成していくのか。

 それも手だが、折角開幕から機能していた打順を大きくいじるのはリスクがあるのではとも考えた。空席となった「3番センター」に、そのまま福田秀平を座らせるのも悪くはない。7日の試合で今季初安打を会心の本塁打でマークした。昨季は128打席で打率.263、7本塁打と一定の成績を残している。

【次ページ】 「3番・今宮」はどうか。

BACK 1 2 3 4 NEXT
#福岡ソフトバンクホークス
#今宮健太
#柳田悠岐

プロ野球の前後の記事

ページトップ