野球のぼせもんBACK NUMBER
柳田不在の穴は誰が埋めるのか。
「3番・今宮」の可能性は?
posted2019/04/10 11:15
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
Kyodo News
ホークスに大事件だ。柳田悠岐が離脱した。
8日、球団は左膝裏の肉離れで全治まで3週間程度が見込まれると発表。同日に出場選手登録が抹消された。
事が起きたのは、前日のマリーンズ戦(ヤフオクドーム)の7回裏だった。投ゴロ失策の間に二塁へ進むと、その後すかさず相手のノーマークを突いて三塁への盗塁を決めた。その時に珍しく猛然とヘッドスライディングを決めてみせたのだが、それは異変の合図だった。
気づいたホークスのベンチからはトレーナーが慌ただしく駆け寄った。柳田は倒れ込むわけでもなく、表情を歪める様子も特に見受けられなかった。交代を告げられた際もベンチには小走りで引き上げた。
試合直後は「左膝の違和感」との球団発表。球場からの帰りを取材したが、補助具も使用せずに通常どおり歩行していたため、それほど重傷だとは思いもしなかった。
絶好調・柳田の離脱。
「痛すぎるなんてものじゃない」
工藤公康監督の苦悩は想像に難くない。
今季の柳田は、開幕からとにかく絶好調だった。2戦目に逆転満塁1号本塁打を放つと、そこから3試合連続本塁打。そして7日の試合で今季4号の先制アーチをかっ飛ばしていた。9試合で打率.355、4本塁打、14打点、4盗塁。開幕ダッシュに成功したホークス打線の大黒柱として文句なしの活躍を見せていた。
いや、柱でもあるが、今のホークスは柳田に依存をしているといっても大袈裟ではない。