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2歳女王に唯一、土をつけている!
桜花賞はグランアレグリアに期待。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byEiichi Yamane/AFLO

posted2019/04/06 08:30

2歳女王に唯一、土をつけている!桜花賞はグランアレグリアに期待。<Number Web> photograph by Eiichi Yamane/AFLO

前走の朝日杯フューチュリティステークスでは惜しくも3着で終ったグランアレグリア。休養も十分、万全の状態で桜花賞へ挑む。

ダノンファンタジーに2馬身差をつけて勝利。

 1番人気に支持されたグランアレグリアは外の14番枠から好スタートを切って好位につけた。

 4番枠から出た2番人気のダノンファンタジーも速いスタートを切り、3、4番手で流れに乗った。

 3コーナー手前からグランアレグリアが楽な手応えのままダノンファンタジーより少し前に出て、3番手に上がった。持ったままで先を行く2頭に並びかけて直線に入り、先頭に立った。ラスト400m付近で鞍上のクリストフ・ルメールが軽く手綱をしごくと、さらに加速し、後続を置き去りにする。

 直後からダノンファンタジーが川田将雅の右ステッキを受けて追いすがるが、その差は詰まらない。

 グランアレグリアが、2着のダノンファンタジーに2馬身差をつけ、先頭でゴールを駆け抜けた。

'17年の2歳レコードに迫るタイム

 勝ちタイムは1分33秒6。

 前年2歳王者となったダノンプレミアムが同年10月7日の重賞サウジアラビアロイヤルカップで叩き出した東京芝1600mの2歳レコードが1分33秒0。

 それより4カ月も早く(馬にとっての4カ月は長い)、デビュー戦で、しかも、ほとんど追われることなく、そう差のないタイムで走り切ってしまったのだから、普通ではない。

 レースそのもののインパクトという点で、この新馬戦は、前述した'76年と'08年の新馬戦を凌ぐものがあった。

 グランアレグリアは、次走のサウジアラビアロイヤルカップで牡馬相手に3馬身半差の勝利をおさめる。つづく、朝日杯フューチュリティステークスでは1番人気に支持されたが、アドマイヤマーズに一気に馬体を併せられ、威圧されるように内にもたれて、3着に敗れた。

 一方のダノンファンタジーは、9月の未勝利戦、11月のファンタジーステークス、12月の阪神ジュベナイルフィリーズと3連勝し、2歳女王に。そして、年明け初戦のチューリップ賞を完勝し、ここに駒を進めてきた。

【次ページ】 本命はグランアレグリア。

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