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米女子ツアー7年目の上原彩子。
挑戦し続ける心に一切の迷い無し。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byGetty Images
posted2019/04/03 08:00
米女子ツアー7年目に突入した上原彩子。なかなか優勝できないもどかしさの中でも、過酷と言われるツアーを楽しむ余裕は出てきている。
自分からツアー生活に変化をつける。
――今までご自身が築き上げたプロ生活のルーティンに変化はありましたか?
「そうですね、シーズンを過ごす中で、選手友達など色んな人との出会いから『こういう方法もあるんだな』と知って。毎回レンタカーを借りるんじゃなくてトランスポーテーションを使ったり、毎回ホテルに泊まるんじゃなくてホームステイしてみたり。自分で臨機応変に変えていったというイメージの方が近いかもしれないです」
――米女子ツアーは世界を回るので費用がかかります。そのため、駆け出しの若い選手がホームステイを利用するというイメージがありまして、すでに自分のルーティンが決まっていた上原さんが利用することに抵抗はなかったのでしょうか?
「うーん、そうですね、もちろん全くないっていったらそれは違いますし、経費削減の部分も大きいと思います。
ですが、(ホームステイ先の)皆さんがいい人ですし、家族のようにサポートしてくれます。試合がない時でも『いつでもウェルカム』と言ってくれて、試合後も交流が続いています」
苦しいよりも、自分への期待が大きい。
――上原さんの話を伺っていると、挑戦することを楽しみながらやっているなという印象です。
「自分は『できる』と思っているので。もちろん苦しい時もありますけど、苦しいことよりも自分への期待の方が大きいです」
――今週はメジャー初戦「ANAインスピレーション」ですが、目標を聞かせてください。
「もちろん毎試合『勝つこと』だけを思って臨んでいるので、そこを頭に入れながら、日々、準備をするという感じです」
上原は日々、黙々とゴルフに取り組む。気負いがないまっすぐな言葉から、優勝への強い決意と覚悟を感じた。プロ17年目の目標は、決して予選通過ではない。