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米女子ツアー7年目の上原彩子。
挑戦し続ける心に一切の迷い無し。
posted2019/04/03 08:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Getty Images
上原彩子、35歳。今年で米女子ツアー7年目、日米通算プロ17年目である。
一般的に、ゴルフはどの世代でも楽しめる生涯スポーツと言われている。ではプロゴルファー歴15年以上とは、どういうものなのか。
ここに興味深いデータがある。
昨年のメジャー第3戦「KPMG女子PGA選手権」に156選手が出場した。そのうち米女子ツアー歴15年以上で予選通過したのは僅か2選手のみというものだ。
非常に厳しい。世界最高峰の女子ゴルフツアーでの生き残りは、歳を重ねるほど想像以上に厳しくなる、ということだ。予選落ちして当たり前という厳しい競争の中で、プロ17年目の上原が何を目指して戦っているのか、じっくり話を聞いた。
プロになる前から体づくりをしてきた。
――昨年のKPMGのデータを見ると、ベテランが予選通過するということは大変なことだと思ってしまいます。上原さんはプロ17年目をどう受け止めていますか?
「姉がトライアスロンをしていた影響で、プロになる前から体づくりを行っていました。私がプロになった頃、トレーニングする女子ゴルファーは殆どいませんでした。ずっとトレーニングを続けてきたことが、今も現役でやれていることに繋がっているのかなと思っています。(注:長姉の千葉ちはるは元トライアスロンのトップ選手)」
――その一方で、もちろん予選通過だけを目指してプレーしているわけではないですよね?
「そうですね。アマチュアの時に、ナショナルチームとして海外遠征を経験しました。その経験から『いずれはアメリカの舞台で戦って優勝したい』という夢がずっとありましたので。他の日本人選手より遅れて、29歳の時に挑戦を決意したんですけど……一番の大きな目標である『優勝を遂げたい!』という気持ちは強いです」