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清水・立田悠悟、丸坊主の決意。
冨安健洋との“差”を埋められるか。
posted2019/03/30 10:30
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph by
J.LEAGUE
ふとネットニュースを上から下へと眺めていたら、目を引く写真が流れてきた。「え?」。急激な変化に驚きを感じたのを覚えている。
東京五輪世代の1人、清水エスパルスの立田悠悟が開幕を前にして丸坊主になっていた。
'17年に下部組織からトップに昇格して3年目。
なびかせていた茶髪に別れを告げたのは決意の表れだ。
「気合いを入れました。今年からチームでの立場(副キャプテンに就任)が変わってより責任感を持って戦うシーズンだと思っている。そういった部分でも自分の成長がチームの成長だと思っているので、いち早くセンターバックとしてみんなに認められるようにやっていきたいと思っています」
昨季はSBでのプレーが多かった。
プロ2年目となった昨年はリーグ戦で25試合に出場した。ただ、本職であるセンターバックではなくサイドバックでのプレーが多く、慣れないポジションに「試合に出ての難しさというか、うまくいかない時期もあった」という。それでも試合に出て課題を見つける方が、外から眺めているより数段意味があった。
「難しい状況でもある程度のパフォーマンスをすることは、やっぱり必要最低限のことだと感じた。その苦しい時期を早くから経験して(ロシア)W杯明けあたりから乗り越えられたことは、すごく自分の中で大きいと思っている」
また昨年はU-21日本代表の一員としてアジア大会に出場。チームの主力として準優勝に貢献し、「すごく自分の中でも成長を感じる。自信も少しずつ付いてきている」と手応えを得ることにもつながった。
ただ、着実にステップアップしているにもかかわらず、満足する素振りを見せることはなかった。なぜなら自分はまだまだトップではないと考えられる指標となる選手がいたからである。